2.1膵臓の働き

膵臓の機能

膵臓は胃の後ろ側にある細長い臓器です。大きさは約15㎝、幅約5㎝、重さは約100~200gです。
外分泌細胞と内分泌細胞があり、外分泌腺細胞は、アミラーゼやリパーゼといった消化酵素を作り、膵管より十二指腸へ送り出して消化吸収を助けています。
内分泌細胞はインスリンやグルカゴンを分泌して血糖の調整を行っています。内分泌細胞は膵島ともいわれ、α細胞、β細胞、δ細胞などそれぞれ働きの違う細胞があります。
β細胞は血糖が上昇した時に血糖を低下させるホルモンであるインスリンを分泌しています。

糖尿病について

糖尿病は病因により、大きく3つ分類されます。

1型糖尿病

自己の免疫異常により、インスリンを合成する膵島のβ細胞が障害を受けて、インスリンが絶対的に欠乏してしまうためインスリン注射が必要となります。
急速に発症し、発症年齢は8~12歳がピークといわれています。そのため若年性糖尿病ともいわれます。日本人の糖尿病全体の約2~4%を占めています。

2型糖尿病

遺伝的な原因や肥満によってインスリン分泌量の低下や、インスリンの感受性が低下することで高血糖となります。食事療法や運動療法または飲み薬によって治療を行います。重症例ではインスリン注射が必要になります。発症年齢は40歳以降に多いといわれ、日本人の糖尿病全体の約95%以上を占めています。

その他の糖尿病

遺伝子異常による特定の疾患や、ステロイド服用による糖尿病、また妊娠により発症した糖尿病、膵臓の手術後の糖尿病などがあります。
どの種類の糖尿病であれ起こる問題は同じで短期的にあらわれてくる症状と、長期的にあらわれてくる症状があります。

短期的起こる症状

脱水

血液中の糖(グルコース)の濃度が高くなると血液中の浸透圧が高くなるため、体中の細胞から水分が血液中に流れ込みますが、血液中の水分は腎臓より尿として排泄されてしまうため必要な水分が不足してしまいます。
糖尿病の症状である口渇感や頻尿があらわれるのはこの為です。

昏睡

脱水や糖尿病による脂肪の代謝異常(ケトアシドーシス)によって意識がもうろうとしたり、意識を失ったりします。また、インスリン注射をして血糖値を下げる治療を行っている方が、血糖値が下がりすぎることによってもおこります。(低血糖発作)

感染症

血糖値が高くなると免疫力が低下し体の中で細菌が繁殖しやすい状態になるとともに、1度感染するとなかなか治りにくくなります。

長期的にあらわれる症状

糖尿病性網膜症

長期的に高血糖が続くと眼底出血がおこり、視覚障害が出てきます。

糖尿病性神経症

長期的な高血糖状態は神経にも障害を与えます。両手足のしびれや痛み、感覚が鈍くなり傷ができて膿んでも気がつかなかったりします。また立ちくらみがひどくなったり、排便・排尿に障害が出ることもあります。

糖尿病性腎症

長期的な高血糖状態は腎臓にも障害を与えます。徐々にですが腎臓が働かなくなり、CKD(慢性腎臓病)となり人工透析を行わないと命を維持できなくなってしまいます。

動脈硬化

動脈が硬く、狭くなってしまい、脳梗塞や心筋梗塞を起こす原因となったり、手や足の血液の流れが悪くなることから歩行障害が起きたり、手や足が腐ってきてしまい切断をしなければならなくなったりします。

アンケートにご協力ください