2.2膵臓移植について

膵臓移植は重症の糖尿病患者様に対する根治的治療法です。
現在、重症の糖尿病患者様はインスリン注射により、血糖をコントロールするしか治療はありません。また、合併症により腎不全になった患者様は週に何回かの人工透析を行っていかなくてはなりません。この様な状態の患者様の場合には、膵臓だけではなく腎臓も同時に移植する必要があります。膵臓移植は、糖尿病に よる視力の低下や壊疽といったような合併症の進行を防ぐことができる唯一の治療法であり、腎臓移植を同時に行うことによって人工透析からも解放されるようになるのです。

膵臓移植の種類

膵臓移植はドナーの種類により以下の2つがあります。

脳死または心停止膵臓移植

亡くなられた方から提供いただいた膵臓(および腎臓)を移植するもの。
日本臓器移植ネットワークに登録された患者さんが選択され、緊急手術で移植を行います。

生体膵臓移植

生体腎移植と同様、血縁者または配偶者より膵体尾部(膵臓の半分)、(および腎臓の1つ)を移植するもの。

 

腎移植も行う場合の手術方法

さらに腎臓移植との関係から以下の三種類に分類されます。

●膵臓と腎臓を一緒に移植する方法(膵・腎同時移植:SPK)

患者様が1型糖尿病で糖尿病性腎症による慢性腎不全を合併している場合に行われる手術です。
患者様に膵・腎同時移植を行う事でQOLの著しい改善がみられます。
また、新たな膵臓で、新たな腎臓を高血糖から保護できるとともに、膵臓では難しい拒絶のモニタリングを腎臓で行えるメリットもあります。

●腎臓移植を行った後、膵臓を移植する方法(腎移植後膵臓移植:PAK)

膵臓の臓器提供が少ないため、1型糖尿病による腎症改善のためにまず腎移植を実施し、その後に膵臓移植をおこないます。

●膵臓のみを移植する方法(膵臓単独移植:PTA)

まだ、糖尿病性腎症になっていない1型糖尿病の方に実施される手術です。

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