2.3膵臓移植の適応

膵臓移植の適応は糖尿病専門医の治療によってもなお血糖コントロールが困難であるⅠ型糖尿病の患者さんで糖尿病の合併症が危惧される方です。糖尿病性腎症のため腎不全を伴っている患者さんには膵臓と共に腎臓も同時に移植します。
脳死・心停止下の膵臓移植の対象は以下に示した適応基準に該当する 患者様であり、かつ該当患者さんが居住する地域の適応委員会において臨床経過および臨床検査データなどをもとに、十分に検討し適応ありと判断された場合です。
また、生体膵臓移植に関しても以下の適応基準を満たし、本人・家族が移植を希望する場合に生体膵臓移植適応評価を行うことに関する同意を得て、同意書を作成し、適応評価を行います。
適応評価は院内適応検討委員会で審査され適応ありとされた場合には、1型糖尿病患者、臓器提供者およびご家族に生体膵臓移植説明書を渡し説明し、説明後の確認書を作成します。

膵臓移植の適応基準

1.対象

腎不全に陥った糖尿病患者であること。臨床的に腎臓移植の適応があり、かつ内因性のインスリン分泌が著しく低下しており移植医療の十分な効能を得る上では膵腎両臓器の移植が望ましいもの。患者は腎移植をうけてもよいし、腎移植と同時に膵臓移植を受けるものでもよい。

IDDM患者で、糖尿病学会認定医によるインスリンを用いたあらゆる治療手段によっても血糖値が不安定であり代謝コントロールが極めて困難な状態が長期にわたり持続しているもの。本例に膵単独移植を考慮する場合もある。

2.年齢

年齢は原則として60才以下が望ましい。

3.合併症または併存症による制限

糖尿病性網膜症で進行が予想される場合は、眼科的対策を優先する。

活動性の感染症、活動性の肝機能障害、活動性の消化性潰瘍

悪性腫瘍:悪性腫瘍の治療終了後少なくとも5年経過し、この間に再発の兆候がなく根治していると判断されるときは禁忌としない。

その他:地域移植適応検討委員会(仮称)が移植治療に不適当と判断したものも対象としない。

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