1.1腎臓の働き

腎臓の働き

■尿として老廃物を出す
(腎臓は血液を濾過して老廃物(や塩分)を尿として体の外へ追い出してくれます)

■水分の調節
沢山の水分を取った時には、尿量を増やし、反対に夏の暑いときなど汗などで沢山の水分を喪失したときには、尿量を減らして、体内の水分量を一定に保ちます。

■電解質のイオンバランスを正常に保つ
電解質とは、ナトリウム、カリウム、などのことをいいます。私達の体内では、これらの電解質のバランスがいつも一定になるよう調節しています。

■ホルモンを分泌する。
腎臓はエリスロポエチンを分泌し、赤血球を作るよう骨髄に働きかけています。

腎臓の働きが悪くなると

■老廃物や有害物質が体外に排泄されなくなります。
老廃物や有害物質が体外に排泄されなくなることにより、体内が酸性に傾く事で免疫力が低下し病気にかかりやすくなり、疲労感・脱力感を感じるようになります。

■体内に水分がたまることで浮腫んだり、心不全になったりします。
体内の水分量は腎臓から体外に水分を排泄する事によって調節していますが、腎臓の働きが悪くなると過剰な水分を体外に排泄できなくなるため浮腫が起こります。心臓は多くの血液を送りださなくてはいけなくなり(心臓に大きな負担がかかり)、心不全を起こすこともあります。

■電解質の調整が出来なくなることで、高カリウム血症になります。
高カリウム血症は不整脈、心拍停止などの症状を引き起こす大変危険な病気です。

■エリスロポエチンの分泌量が低下し、貧血を起こします。
エリスロポエチンはホルモンの一種で分泌されることで赤血球の産生を促すもので、体内では主に腎臓で生成されています。腎臓の働きが悪くなるとエリスロポエチンの生成が減少し貧血を起こします。(腎性貧血)

腎不全とは

何らかの原因で腎機能(腎臓のろ過機能)が極端に低下したために、老廃物の排泄が十分にできなくなってしまい体の中の環境を正常に維持出来なくなってしまった状態です。具体的には、血液尿素窒素(BUN)やクレアチニン(S-Cre)濃度が、持続的に上昇を示します。
一般に腎臓の働きが正常の60%以下に低下した場合を腎不全、10%未満になると人工透析の治療が必要となります。
腎不全には急激に発症し、回復の可能性のある急性腎不全と、回復の可能性のない慢性腎不全に分けられます。

急性腎不全

急激に腎機能の低下がみられるもので原因としては、脱水、ショック、薬物、急速進行性糸球体腎炎、急性間質性腎炎などがあります。基本的には腎機能の回復が期待できる状態です。

慢性腎不全

徐々に腎機能の低下がみられるもので原因としては、糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎、腎硬化症などがあり、基本的には腎機能の回復は期待できない状態です。

慢性腎臓病はステージで分類されています。

CKD診療ガイドライン2012より参照

慢性腎臓病(CKD)の定義

●タンパク尿(微量アルブミン尿を含む)または腎機能(GFR)で診断できる。
●CKDのステージは推算GFR(eGFR)で分類される
●CKDはそのステージごとに適切な治療を行うべきである。
①尿異常、画像診断、血液、病理で腎障害の存在があきらか(特にタンパク尿の存在が重要)
②GFR:<60ml/分/1.73m2
①、②のいずれか、または両方が3カ月以上持続する。

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